僕が夫に出会うまで 七崎良輔
新聞でこの本のコミック版発売の広告を見て存在を知り、読みたくなった本。もっと発売直後に知ってたらよかったなと思います。
表紙の男性が美人さんなので、モデルさんだと思いきや、著者ご本人でした。
幼少期から現在まで写真も交えつつ、出来事を順を追って振り返る形式。プロフィール読んで知りましたが、私は同い年。だから余計に、何歳の頃こんな事があったとつづられた事をきっかけに、そのままあの頃の自分の思い出も思い出しました。
この本のすごいところは、自分をさらけ出してる。ありのままというと言葉が安っぽく聞こえるかもしれませんが。私だったら絶対に他人に知られたくないような部分までそのまま書いてあって、自分にはできない事なのですごいと思いました。ドロドロとしたところも自分の中で覚えのありすぎる感情なので、不特定多数の他人が読む物にバッチリ書いてあって、自身と向き合ってらっしゃるんだなぁと思いました。なんでそこまでさらけ出してるのかは、読みながら読者として感じていましたが、最後の方で著者も語ってらっしゃいました。
新しい発見もありました。それは、自分がゲイであると自分の中で受け入れることが人によっては苦労することもあるということ。自覚と認めるということは違うとのこと。やっぱりそれは、社会の中で差別があるからだと思います。自分が自分であることに苦労させる社会っていうのはやっぱりおかしい。equal rightsが当然であってほしいです。